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2019-06-07

ニカラグア出張写真〜2019年版その1〜政情不安の今年〜

コスタリカを後にして、ニカラグアへ移動しました。
ニカラグアでは毎年同じ生産者のもとを訪問します。

もちろん毎年同じところを訪問するからといって、いつも同じではありません。コスタリカ同様に日々コーヒー生産現場は変化していっています。
それは日本でいうところのスマートフォンを中心としたITの世界の出来事のようです。

しかしながら今年のニカラグアはすこし異質でした。
その理由は政情不安。

コーヒーとは関係のないところでの諸外国との摩擦による経済制裁の真っ只中。
道中には検問が普段よりもたくさんあったり、いつもだと混み合う道が空いていたり。
なんだか全体的にピリっとした空気感が漂っていました。

そんな警戒態勢の街中を通って到着したのが「ドン・エステバン」。

ゴルピーコーヒーでもご好評いただいている「リモンシージョ農園」、「エスコンディダ農園ブラックパール」、「ラス・デリシャス農園」などのコーヒーを生産しているミエリッヒファミリーの乾燥場です。

ラス・デリシャス農園
良質なコーヒーには高い標高が必要なため、農園は必然的に山の斜面に。
ラス・デリシャス農園の展望台から。

ニカラグアでも大きめの乾燥場(ドライミル)で、乾燥場に出入りするコーヒーの管理も徹底されています。

訪問中もどんどん運ばれてくる乾燥前のコーヒー。
コーヒー豆受け入れ時に作成される評価書類。
コーヒー受け入れ時から出荷までに、ずっと付帯されるトレーサビリティカード。

乾燥中のコーヒーの管理もとても丁寧。
床の黒いネットの下にはコーヒーのパーチメント(生豆の外皮)が敷き詰められています。

このことでコーヒー豆が割れないようにクッション性が良くなったり、空気の循環を良くして適正な湿度と温度を保ちながら乾燥作業をおこなっています。

ミエリッヒのコーヒーはニカラグアの中でもとても個性的で美味しいコーヒーが出揃うので、こういう丁寧な仕事を見ると「やっぱりな」と感じさせられます。

今年の訪問は収穫期の真っ只中ということもあり、山奥のコーヒー農園でのチェリーの収穫と回収の様子から乾燥場での作業、そしていつものカッピングまで。
コーヒー生産国の最盛期の現場を体感することができ、充実したミエリッヒ訪問になりました。

追記

このブログを書いているのは2019年6月7日。
今日からちょうど1週間前にホンジュラスで2019年のカップ・オブ・エクセレンスが開催されました。

そのホンジュラス大会で見事優勝したのは、ミエリッヒファミリーがホンジュラス国内で所有するサンタルシア農園でした。

今年のニカラグアは前述の通り経済制裁もあり、どの生産者も精神的にも経済的にも苦しんでいたので、とてもおめでたいトピックスです!

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