ニカラグア出張写真〜2018年版その3〜フリーウォッシュドプロセスを見学。(OSMO Mobile2の動画付き)
ここまでの出張の様子はこちらから。
【ニカラグア出張写真〜2018年版まとめ〜】
ミエリッヒグループの見学を終え、マタガルパからオコタルというエリアまでやってきました。
オコタルではブエノス・アイレス農園のグループを訪問しました。
ブエノス・アイレス農園のグループはブエノス・アイレス農園を含めて10の農園からなり、ニカラグアの中でも大きなグループです。
またニカラグアのカップ・オブ・エクセレンスでは1位の受賞実績の他にも毎年グループのどこかの農園が入賞するほど、品質も確かなグループです。
このグループへは毎年訪問しており、昨年「ブエノス・アイレス農園」のマラカトゥーラ種のコーヒーを仕入れて販売していた他、定番ブレンドのベースにも年間を通じてこのグループのコーヒーを使用しています。
このブエノス・アイレス農園のグループに訪問時にはいつもニカラグアの伝統的な生産処理方法である「フリーウォッシュドプロセス(水洗式)」を見学させてもらうのですが、今年は「OSMO Mobile 2」を持って行ったのでその様子を撮影することができました。
「ラ・カンパナ」ウェットミルでフリーウォッシュドプロセスの見学。
移動してきたのは「ラ・カンパナ」ウェットミル。
(ウェットミルは収穫したコーヒーチェリーの脱果肉場の総称。ここでフリーウォッシュドプロセスが行われています。)
まず脱果肉されたコーヒーは醗酵槽と呼ばれる水槽の中へ。
この中で12時間ほど寝かせると、コーヒーの種の周りにあるヌルヌルの成分(通称:ミューシレージ)が分解されます。
その後、別の水槽(水路)でコーヒーの種と分解されたミューシレージを流水の中でかき混ぜながら洗っていきます。
この「洗い」の行程がフリーウォッシュドプロセス(水洗式)の由来。
この「洗い」の行程中に「水に浮く中身の詰まっていないコーヒーの種」は水に流されて取り除かれていきます。
こうして洗い終えたコーヒーの種は再度流水で洗われた後、いったん袋に詰められて乾燥場(ドライミル)に輸送されます。
乾燥場ではプロセスのロットごとに区別して管理され、適切な水分値になるまで丁寧に攪拌しながら乾燥させていきます。
写真はブエノス・アイレスの乾燥場(ドライミル)。
乾季の晴天の中、作業が進められていました。
グループの農園にも訪問しました。
フリーウォッシュドプロセスの見学の後はブエノス・アイレス農園にも訪問しました。
また同じグループのナランホ農園にも。
ナランホ農園はブエノス・アイレス農園のすぐ近くにある農園ではありますが、標高も違えば気象条件も違い乾燥した地面が印象的。
もともとは松林だった場所を開墾したこともあり、落葉した松葉をマルチングとして雑草の予防に利用しているとのことでした。
ブエノス・アイレス農園から向こうに見える「尖った山」の山肌には、同じグループのスヤタル農園があります。
ブエノス・アイレス農園とすぐ近くのナランホ農園でこんなにも環境が違うので、スヤタル農園はもっと環境が違うんだろうなということが容易に想像できます。
毎年よく感じることですが、実際に行ってみないとわからないことの多い産地見学です。
続く。